
トイレに座らせてもすぐに『もう嫌!』と泣いてしまう



いつまで座っていればいいのか子どもが不安そうにしている
トイトレでは「いつまで座らせればいい?」という疑問を持っている保護者の方は少なくありません。終わりがわからないまま座り続けるのは子どもの大きなストレスになりそうで、保護者としても不安ですよね。
この記事では、子どもが安心してトイレに座れるようになる「終わりの見通し」の伝え方を具体的に解説します。「子どもが嫌がらずに座ってくれる方法を知りたい」と悩んでいる方は、ぜひお読みください。
なぜトイレでは「終わりの見通し」が大切なの?


子どもにとって、いつ終わるかわからない状況はとても不安なものです。
大人でも「あとどのくらい待てばいいんだろう」とわからない状況は落ち着きませんよね。子どもはその感覚がさらに強く、見通しが持てないと不安や抵抗感につながってしまいます。特にトイレという慣れない空間では、「いつまでここにいるんだろう」という不安が大きくなりがちです。
終わりがわかると、子どもは安心してトイレに留まることができ、抵抗感も和らいでいきます。トイレにいられた成功体験が積み重なっていくと自信につながり「また挑戦してみよう」という気持ちも育みやすくなるのです。
具体的な「終わりの見通し」の伝え方4つ



終わりを設定すると声かけもしやすくなるとはいえ、どう伝えたらいいの?
そんな疑問を持っている方に向けて、ここからは、トイトレでの「終わりの見通し」の伝え方を4つご紹介します。
数を数えて伝える
一番シンプルで取り入れやすいのが、数を数える方法です。
「いち、に、さん!おしまい!」 「10数えたら終わりだよ。いーち、にー、さーん…」
最初は3つ数えるだけでも十分です。慣れてきたら5つ、10と少しずつ増やしていくと、無理なく座る時間を伸ばせます。
子どもと一緒に声を出して、楽しみながら数えるのもおすすめです。
歌で伝える
子どもが好きな歌を使うのも効果的な方法です。
「この歌を歌ったらおしまいね」 「キラキラ星を1回歌おう。キラキラひかる〜♪」
歌は楽しい雰囲気を作りながら、自然と時間の目安を示せます。短い童謡や手遊び歌なら、ちょうどいい長さでトイレタイムを終えられるためおすすめです。
▼おすすめの歌の例
- ちょうちょう:1番だけなら約30秒
- どんぐりころころ:1番で約20秒
- むすんでひらいて:1回で約15秒
絵本やおもちゃで伝える
絵本の1ページやおもちゃを使った遊びで、終わりを示す方法もあります。
「この絵本の1ページだけ見たら終わりだよ」
「このおもちゃで遊んでいる間だけね」
ただし、絵本やおもちゃに夢中になりすぎて、トイレから出たがらなくなる場合もあります。その場合は、数を数えたり歌を歌ったりする方法に切り替えてみてください。
タイマーを使って伝える
視覚的に時間がわかるタイマーも、トイレの終わりの見通しを立てるのに役立ちます。
「このタイマーが鳴ったらおしまいだよ」
「砂時計の砂が全部落ちたら終わりね」
特に、砂時計のように時間の経過が目で見てわかるタイマーは、子どもにとって理解しやすくおすすめです。
▼タイマー選びのポイント
- 砂時計タイプ:視覚的にわかりやすく、音も出ないため感覚過敏の子にも使いやすい
- デジタルタイマー:正確な時間設定ができ、残り時間が数字で表示される
- タイムタイマー:赤い部分が減っていくことで時間の経過が一目でわかる
「終わりの見通し」を伝えるときの大切なルール


トイレの終わりの見通しを伝える際、特に大切なポイントが「一度伝えた見通しの時間は必ず守る」ことです。
たとえば「10数えたら終わり」と言ったのに「もうちょっと座っててね」と延長してしまうと、子どもは「やっぱり終わりがわからない」と感じ、混乱してしまいます。その結果、次回からトイレに誘っても「どうせ終わらないんでしょ」と不信感を持ち、便座に座ること自体を嫌がるようになるケースもあります。
もし出そうな気配があっても、約束した時間が来たら一度終わりにしましょう。無理に延長するよりも「また次に挑戦しようね」と気持ちよく終える方が、長い目で見るとトイトレはスムーズに進みます。



信頼関係があるからこそ、子どもは「次もやってみよう」と思えるんじゃな
終わりの見通しは子どもの様子に合わせて調整
終わりの見通しを立てる方法は、一つだけに決める必要はありません。子どもの反応を見ながら、その時々で合う方法を選んでいきましょう。
最初は短く、慣れたら少しずつ長く
前述したとおり、見通しを数で伝える場合、子どものペースに合わせて少しずつ時間を伸ばしていければ十分です。焦らずに「今日は昨日より1秒長く座れた!」のような感覚で進めていけば、結果的に早く習慣化につながります。
時間を伸ばすペースは、子どもによってさまざまです。子どもなりのペースを大切にしてください。
嫌がったら無理をしない
もしも、子どもが座ることを嫌がったり途中で「もう嫌だ」と言ったりした場合、無理に続ける必要はありません。「じゃあ今日はここまでにしよう」と切り上げて、「トイレに行けただけでえらかったね」と声をかけてあげてください。無理強いすると、トイレ自体が嫌な場所になってしまいます。
▼嫌がった日の対応例
- 眠そうなとき:「今日は疲れてるね。また明日やってみよう」と声をかけて切り上げる
- 機嫌が悪いとき:無理にトイレに誘わず、機嫌が直ってから試す
- 体調が悪いとき:トイトレはお休みして、体調回復を優先する
一度お休みするのは、決して後退ではありません。子どもの心と体を大切にするのが、長続きするトイトレにつながります。
最後は快刺激で締めくくる


終わりの見通しを伝えて実際にトイレに座れたら、肯定的な声かけをしましょう。出た・出ないは関係ありません。「座れた」という行動そのものを褒めるのが大切です。
具体的な褒め言葉の例
- 「できたね!」
- 「座れたね、がんばったね」
- 「すごいね、かっこいい!」
- 「トイレに来ることができてえらいよ」
トイレに入れたけれど座れなかった場合でも「トイレまで向かえたこと」「挑戦できたこと」に目を向けて声をかけると、子どもは「またやってみよう」という気持ちを持ちやすくなります。
言葉以外の快刺激も効果的
肯定的な声かけに加えて、以下のような短くて心地よい関わりを添えるのもおすすめです。
- ハイタッチをする
- 軽く抱きしめる
- にこっと笑って目を合わせる
- 頭をなでる
上記のような身体的なスキンシップは、言葉以上に「嬉しい」「楽しい」という感情を子どもに伝えられます。その他、以下のようなさまざまな快刺激のアイデアも参考にしてみてください。
- 好きなシールを貼る:トイレに座れたら、台紙にシールを1枚貼る
- スタンプを押す:手の甲や台紙に、お気に入りのスタンプを押す
- 特別な遊びの時間:座れたら、好きな遊びを5分間できる
大切なのは「もっと頑張らせる」ことではなく「ここまでできた」を一緒に喜んで終えること。この積み重ねが、次の「またトイレに行ってみよう」という気持ちにつながっていきます。
「トイレの終わりの見通し」という小さな約束で大きな安心につなげよう
トイレに座る練習では「終わりの見通し」を伝えるのが、子どもの安心感につながります。
数を数える、歌を歌う、タイマーを使うなど、方法はさまざまです。
ポイントは、一度決めた見通しの時間を守ること。この小さな約束を積み重ねると、子どもはトイレという新しい挑戦に前向きに取り組めるようになります。
そして座れたら、出た・出ないにかかわらず、たっぷり褒めてあげてください。「座れた」という小さな成功体験が、次へのステップを作っていきます。焦らず、子どものペースに合わせて一緒にトイトレを進めていきましょう。



トイレに座る時間が短すぎて、全然出る気配がない…



見通しを伝えてもすぐに嫌がってしまう…
そのような場合は、一人で抱え込まず、専門家への相談も検討してみてください。
【育児書のように進まないトイトレでお悩みのあなたへ】
「尿意を言葉で伝えられない」 「マニュアル通りのトイトレでうまくいかず、焦っている」 「“様子を見ましょう”“少しずつ進めれば大丈夫”と言われるけど、このままでいいのかな…」 そんなトイトレや排泄ケアに関して「どうしたら…」と悩んでいるあなたへ。
今、1,000組以上の親子を見てきた排泄支援の専門家による『トイトレの進め方』講座を開催しています。
【登壇者】理学療法士・公認心理師 髙橋賢太郎先生
横浜市の療育センターで15年、発達障害や肢体不自由児の療育に従事。制作に携わった排泄支援ハンドブック「こころと体に合った排泄スタイル」はキッズデザイン賞を受賞。理学療法士と公認心理師の双方の視点から、子どもと家族を包括的に支援する専門家。

この講座でわかること
- 言葉で伝えられない子への具体的なアプローチ
- 今日からできる排せつ支援の工夫
- トイトレを始めるタイミングの見極め方
- 焦らず進めるための考え方 など
“その子に合わせた進め方”を、排泄支援の専門家が解説します。
・講師は、1,000組以上の親子を見てきた排泄支援の専門家(理学療法士 兼 公認心理師)
・たった30分の無料講座
・毎日オンライン開催しているので都合に合わせて視聴可能
▼排泄支援の専門家による『トイトレの進め方』講座の詳細はこちらから
みんなのトイトレ体験談
▼【知的障害・4歳女の子】のトイトレ事例
▼【夜尿症・8歳男の子】のトイトレ事例

▼【先天性疾患/体幹機能障害・7歳女の子】の活用事例

▼DFreeについてはこちらの記事で詳しく解説しています!














