トイレを我慢する子どもの心理とは?トイレに行かない理由と寄り添いかたを解説

トイレを我慢する子どもの心理とは?トイレに行かない理由と寄り添いかたを解説

子どもがトイレに行きたがらなくて困っている

何度誘ってもトイレを我慢してしまう

そんな悩みを抱えてませんか。トイレを我慢し続けている我が子を見ると「何か心理的な問題があるのかな…?」と心配になりますよね。

この記事では、認定心理士の筆者がトイレを我慢する子どもの心の中で何が起きているのか、その理由と寄り添いかたを解説します。「子どもがスムーズにトイレへ行ってくれる方法が知りたい」と悩んでいる方は、ぜひお読みください。

目次

トイレを我慢する子どもは病気?

広い部屋の床に1人で座り、おもちゃで遊んでいる男の子

子どもがトイレを我慢する様子を見て「もしかして病気なのでは」と心配になる保護者の方は少なくありません。結論から言うと、多くの場合は病気ではなく、発達の過程でよくみられる自然な行動です。

ただし、頻繁な腹痛や排尿時の痛み、極度の便秘などを伴う場合は、身体的な要因が隠れている可能性があるので、医療機関へ相談しましょう。

そうではない場合、まずはトイレを我慢する子どもの心理的な背景を理解するのが大切です。

トイトレ博士

トイレを我慢する子どもには、さまざまな気持ちが隠れている可能性があるんじゃ

トイレを我慢する子どもに多い4つの心理状態

床に座った2人の子どもが木製のおもちゃを並べて遊んでいる様子

子どもがトイレを我慢してしまう背景には、大人が想像する以上に複雑な心理が隠れています。ここでは、よく見られる4つの心理状態について見ていきます

遊びや活動を中断したくない

子どもにとって、遊びやテレビに夢中になる時間はとても大切です。幼児期の子どもは「いまこの瞬間」を全力で楽しんでいるため、トイレに行って遊びが中断されるのを極端に嫌がります。

大人から見れば「トイレに行くだけなのに」と思えても、子どもにとっては「せっかく積み上げたブロックから離れたくない」「お気に入りの番組を見逃したくない」という切実な思いがあるのです。この心理は発達段階として自然なものといえます。

トイレという空間への不安や恐怖

「トイレという場所そのもの」に子どもが不安を感じているために、トイレに行きたくないと感じるケースも少なくありません。

たとえば以下のような不安感を持っているかもしれません。

  • 水が流れる音が大きくて怖い
  • 便器が深くて落ちそうで怖い
  • トイレが狭くて暗い雰囲気が苦手
  • 一人で入ることへの寂しさや不安

特に、外出先のトイレは家と違って環境が変わるため、より強い不安を感じる子どももいます。大人には些細に思えることでも、子どもの感覚では大きな恐怖として感じられるのです。

排泄に対する羞恥心や恥ずかしさ

成長とともに、排泄行為に対する羞恥心が芽生えてくる時期があります。これは自然な発達の過程です。

幼稚園や保育園で「トイレに行く」と言うこと自体が恥ずかしかったり、先生や友達にトイレのことを知られたくない気持ちが芽生えたりするケースも。

また、過去におもらしをした経験があると「また失敗したらどうしよう」という不安から、かえってトイレを我慢してしまう場合もあります。

感覚の過敏さによる不快感

一部の子どもは、便座の冷たさや固さ、トイレットペーパーの質感など、感覚的な刺激に敏感に反応する場合があります。大人が気にならない程度の刺激でも、敏感な子どもにとっては強い不快感として感じられ、トイレに行くこと自体を避けたくなってしまうのです。

また「排泄時の感覚そのものが苦手」という子どももいます。このような感覚の特性は個人差が大きく、決して甘えやわがままではありません

トイトレ博士

子ども自身もうまく説明できない場合が多いため、周囲の大人が理解してあげるのが重要なんじゃな

子どもがトイレを我慢するときに見られるサイン

窓際でカーテン越しに外をじっと見ている子どもの後ろ姿

子どもは言葉でうまく伝えられない場合も多いため、行動から「トイレを我慢している」サインを読み取るのが重要です。サインに早めに気づけば、おもらしを防いで子どもの安心感にもつながります。

でも、トイレを我慢しているときのわかりやすいサインって?

そう感じている方も多いのではないでしょうか。子どもがトイレを我慢する際によく見られるサインには、以下のようなものがあります

体の動きに現れるサイン
・足をクロスさせる
・もじもじとその場で体を揺らす
・お股を手で押さえる
・座り方が不自然になる

表情や行動に現れるサイン
・急に静かになって動きが止まる
・顔をしかめたり困った表情をする
・遊びに集中しているように見えても体が硬直している

遊びに夢中になっているように見えても、実は体を硬直させてトイレを我慢している場合があります。こうしたサインを見逃さず、注意深く観察してあげると、適切なタイミングで声をかけられるようになります

トイレくん

子どものペースを大切にしながら見守るといいんだね♪

トイレを我慢する子どもに家庭でできる具体的な3つのサポート方法

ソファに座った母親と子どもが向き合って会話している場面。

トイレを我慢する子どもへのトイトレは、焦らず少しずつ進めていくのがポイントです。ここでは、トイレを我慢する子どもに家庭でできる具体的なサポート方法を3つご紹介します

子どもにとってトイレを安心できる場所にする

まずはトイレを「怖くない場所」「楽しい場所」に変えていく工夫が効果的です。子どもの好きなキャラクターのポスターを貼ったり、便座カバーを可愛いものにしたり、小さなぬいぐるみを置いたりするのもよいでしょう。

照明を明るくしたり、音が気になったりする子には「流す前に耳をふさごうね」と声をかけてあげるのもおすすめです。また、一人で入るのが不安な子には「ドアを少し開けておいていいよ」と伝えたり、慣れるまで一緒に入ってあげたりするのも有効といえます。

▼トイトレにおすすめのグッズはこちらの記事で紹介しています

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タイミングを見計らった声かけを心がける

遊びに夢中な子どもには「いますぐトイレに行きなさい」ではなく「あと5分したらトイレに行こうね」と予告してあげるのが効果的です。時間の感覚を視覚化するために、タイマーを使うのもよい方法といえます。

また、遊びのキリがいいタイミングで「トイレに行ったらまた続きをしようね」と伝えると、子どもも受け入れやすくなります。

叱ったり責めたりせず、トイレに行けたときには「教えてくれてありがとう」「遊んでいる途中だったけど行けたね、すごいね」と具体的に褒めてあげるとさらに有効です。

日常生活の中で排泄のリズムを整える

排泄のリズムを整えるには、食事や睡眠などの生活リズムを整えるのも大切です。生活リズムを規則正しくすると、自然と排泄のリズムも整ってきます。

また、起床後・食後・お風呂の前など、決まったタイミングで「トイレに行ってみようか」と声をかけると、習慣として定着しやすくなるでしょう。

ただし、無理強いは逆効果です。「行きたくない」と言われたら、一度引いて時間を置くのも必要です。

▼トイレを嫌がる子どもへのさらに詳しいサポート方法はこちら

トイレを我慢する子どもは専門家に相談するべき?

胸に赤いハートを抱え、首に聴診器をかけたクマのぬいぐるみ

トイレを我慢する行動は、多くの場合は成長とともに自然と改善していきます。しかし、以下のような場合には専門家への相談を検討してみてください

  • 頻繁におもらしをしてしまい、日常生活に支障が出ている
  • 身体的な痛みを訴えている
  • 極度の不安やパニックを起こす

また、5歳を過ぎても状況が改善しない、または悪化している場合も、小児科や保健センターや発達相談の窓口に相談してみるのがおすすめです。

専門家は多くのケースを見てきているため、具体的で実践的なアドバイスをもらえます。一人で抱え込まず、必要なときには周囲の力を借りるのも大切です。

トイレを我慢する子どもに隠れている心理を知ろう

トイレを我慢する子どもの背景には、さまざまな心理が隠れています。大切なのは、この行動を「問題」として捉えすぎず、子どもの気持ちを知ったうえで寄り添いながら、安心できる環境を整えてあげることです。

「自分の育て方が悪かったのでは」と思う必要はまったくありません。子どもの成長には個人差があり「いまはこういう時期なんだ」と受け止める姿勢が、結果的に一番の解決への近道になります。

必要に応じて専門家の力も借りながら、子どものペースを大切に、ゆっくりと見守っていきましょう。

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この記事を書いた人

臨床心理・発達支援に携わるカウンセラー。日々お伺いするありのままの声をはじめ、自閉スペクトラム症の娘とのトイトレ経験をふまえて執筆しています。

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