夜尿症と発達障害には関係がある?夜尿症を改善するためのヒント6つも解説

夜尿症と発達障害には関係がある?夜尿症を改善するためのヒント6つも解説

おねしょがなかなか治らないのは、発達障害があるから?

いつになったら、夜中に起きなくていい日が来るんだろう

毎晩のおねしょ対応に追われ、睡眠不足が続いている保護者の方は少なくありません。シーツや衣類の交換、深夜の洗濯などが続くなかで「対応が間違っているのかな」と自分を責めてしまうこともあるのではないでしょうか。

この記事では、夜尿症と発達障害の関係や治りにくい理由、そして親子ともに少しラクになるための改善のヒントを解説します。「発達障害があるとおねしょは治らないの?」と悩んでいる方は、ぜひお読みください。

目次

夜尿症とは

夜尿により中央部分が濡れた白いマットレス

夜尿症とは「5歳以上の小児で就寝中の間欠的尿失禁で、1ヵ月に1回以上の夜尿が3ヵ月以上続く」状態です。

子どものおねしょの多くは、排尿機能がまだ発達途中なことが原因です。年齢を重ねるにつれ、自然と解消されていくケースがほとんどですが、5歳以上でもおねしょが続く場合、夜尿症の可能性があります。

夜尿症の主な原因には、以下のようなことが挙げられます。

  • 睡眠中に膀胱がいっぱいになっても、尿意で目をさませない
  • 睡眠中の膀胱の働きが未熟で、尿をうまくためられない
  • 夜間につくられる尿の量が多い

つまり、夜尿症は保護者の育て方や子どもの性格・意志の問題ではありません。「なんでできないの」と責めるのは子どもの気持ちを傷つけてしまうため、原因を正しく理解しておくのがとても重要といえます。

「夜尿症=発達障害」とは限らない

夜尿症があるからといって、必ずしも発達障害とはいえません。同様に発達障害のある子どもが必ず夜尿症になるわけでもありません。

一方で、夜尿症と発達障害の間には、ある程度の関連性があることもわかっています

日本夜尿症学会が発表している「夜尿症診療ガイドライン2021」によると、夜尿症の患者におけるADHDの併存率は28.3%(およそ4人に1人以上)にのぼるという報告があります。

このように、夜尿症と発達障害は完全に別の話ではなく、両方が重なるケースも珍しくありません。

【参照】夜尿症 診療ガイドライン2021 CQ11『注意欠如・多動症(ADHD)を併存する夜尿症に対して、ADHDの治療は推奨されるか?』|日本夜尿症学会(現:日本夜尿症・尿失禁学会)https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00690/

発達障害のある子どもの夜尿症は治る?

腹部を押さえて不快そうに座る子ども

発達障害のわが子の夜尿症は治らないのかな…

発達障害と夜尿症に関連があると知り、不安になる方も多いかもしれませんが、もし発達障害があっても夜尿症が改善するケースは多くあります。ポイントは、その子の特性やペースに合わせた方法を見つけることです。

発達障害のある場合、以下のような理由から夜尿症の改善に時間がかかる場合があります。

  • 夜間の水分制限や排泄習慣のルーティンを継続するのが難しい
  • パジャマや布団が濡れていても気づきにくい
  • 睡眠障害を合併していると、尿意で目が覚める力が弱まりやすい

一般的な対処法がそのまま当てはまらないケースも多いため「うちの子には効かなかった」と自分を責める必要はありません。その子に合った方法を一緒に探していく姿勢が大切です。

夜尿症を改善するためのヒント6つ

ここからは、発達障害のある子どもの夜尿症の改善に向けて日常生活のなかで取り組めるヒントを6つご紹介します。生活習慣の見直しから医療機関への相談、便利なサポートグッズの活用まで紹介しますので、できそうなことから少しずつ取り入れてみてください。

1.  規則正しい生活をする

夜尿症改善の第一歩は、睡眠と覚醒のリズムを整えることです。

夜更かしや不規則な生活は、夜尿症を悪化させる場合があります。「早寝・早起き・決まった時間の食事」を意識するだけで、体内リズムが整いやすくなり、症状の改善に近づきます。

たとえば、朝食と昼食はしっかり食べ、夕食は就寝の2〜3時間前までに済ませるとよいでしょう。発達障害のある子どもの場合は、カレンダーやスケジュール表を使うなど、視覚的にわかりやすい工夫をすると、習慣化しやすくなります。

2. 夕食時や就寝前に水分を摂りすぎない

コップ一杯の水が手前に置かれ、奥に和食が並ぶ食卓

夕食後の水分量を意識するだけで、夜間の尿量が減っておねしょが起きにくくなるケースもあります。

朝や昼は普通に水分を摂って問題ありませんが、夕食後はコップ1杯程度にとどめるのが目安とされています。また、塩分の多い食事はのどが渇きやすくなるため、夕食の塩分を控えるのも効果的です。

さらに、お茶やコーラなどのカフェインを含む飲み物は利尿作用があるため、夕方以降は避けるようにするとよいでしょう。

トイトレ博士

子どもが「飲みたい」と言う場合もあるため、制限してストレスをかけすぎないよう、理由をやさしく説明しながら進めるのがポイントじゃ

3. 就寝前と起床後にトイレへ行く

就寝前と起床後に必ずトイレへ行く習慣をつけると、膀胱を正しいリズムで使うトレーニングになります。就寝前は膀胱を空にして眠るため、起床後はすぐに排尿して膀胱への負担を減らすため、それぞれに異なる意味があります。

特に就寝直前のトイレは、夜尿症の改善でシンプルながらも効果的な習慣です。「歯磨きしたらトイレ」のように、別の行動とセットにして覚えると習慣化しやすくなります。

発達障害のある子どもは、習慣化するのに時間がかかる場合もあるでしょう。そんなときは、就寝前の行動をイラストや文字で書いた「やることリスト」を壁に貼っておくのがおすすめです。

「パジャマに着替える→歯磨き→トイレ→就寝」のように順番を目で見て確認できると、口頭で説明するよりもスムーズに行動しやすくなります。

4. 「失敗を怒る」のではなく「成功を褒める」

「今日はできた」という小さな成功体験の積み重ねは、子どもの自信につながります

おねしょをしてしまった日に注目するのではなく、おねしょがなかった日を一緒に喜ぶことを意識してみてください。

前述の通り、夜尿症は育て方や本人の努力不足が原因ではありません。つい、きょうだいや周りの子どもと比べてしまうかもしれませんが「この子のペース」を大切にするのが、長い目で見たときに改善への近道になります。

トイレくん

焦らず前向きに、一歩ずつだね

5. 医療機関に相談する

生活習慣の見直しだけでは改善しない場合、おねしょによって本人や家族の困り感がある場合には、医療機関へ相談してみましょう

夜尿症は体の発達が関係しているため、適切な治療で改善につながるケースがほとんどです。薬物療法やアラーム療法といった治療の選択肢もあります。

ただし、発達障害のある子どもの場合は特性によって効果的な治療法が異なるため、夜尿症よりも発達障害の治療を優先するケースもあります。以前に発達障害の診断を受けたことがある場合は、当時の担当医や発達専門の医師にも状況を共有しながら、夜尿症との両面からサポートを受けられる体制を整えていくとよいでしょう。

6. DFreeを活用する

排尿のタイミングを予測するDFree本体と、膀胱のたまり具合を表示するタブレット画面

膀胱の中の尿の溜まり具合がわかる排泄予測支援機器「DFree」を使えば、排尿の傾向を掴むことができます。

DFreeは、超音波センサーで膀胱内の尿のたまり具合を計測し、排泄のタイミングをスマートフォンやタブレットにお知らせする機器です。アプリ内に排尿の記録もできるので、これまでの経過と排尿状況の変化を客観的に知ることができます。

「今週は〇回成功できたね」と声をかけながら記録を振り返ることで、自己肯定感を守りながら排泄習慣を整えていくことにもつながるのが魅力です。

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夜尿症と発達障害の関連に悩んだら専門機関へ相談を

夜尿症は身体的な発達が関係しているため、適切な治療を受けることで改善につながるケースがほとんどです。まずはかかりつけの小児科や泌尿器科に相談してみるのが、重要な一歩になります。

発達障害のある子どもの場合は、特性によって一般的な対処法は難しい可能性があります。そのため、発達障害を専門に診ている医師にも並行して相談しながら、その子に合った改善の道を一緒に探していくのが大切です。一人で抱え込まず、専門家の力も借りながら、少しずつ前へ進んでいきましょう。

【参照】

『おねしょ』(夜尿症)が治らない|日本泌尿器科学会

https://www.urol.or.jp/public/symptom/09.html

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