「周りの子はオムツが取れ始めているのに、わが子はトイレトレーニングが進まない」
発達障害のある子どもと暮らすなかで、そう悩まれていませんか?この記事では、発達障害のある子どものトイトレが進まない原因や効果的なアプローチについてご紹介します。
トイレトレーニングは、その子なりの特性に考慮した工夫が大切です。
「焦るのではなく、わが子なりの背景を知りたい」と感じている方は、ぜひお読みください。
発達障害の子どものトイトレが進まない主な原因
周りの子ができてくると「そろそろわが子もトイレトレーニングを進めたい」と思いますよね。発達障害の子どもの場合、特性によってトイトレに苦手意識をもったり、なかなか進まなかったり、ということも少なくありません。
そこで、まずは発達障害のある子どもがトイレトレーニング(以下トイトレ)に苦手意識を持つ背景を紐解いていきましょう。
感覚の特性による影響

発達障害のある子どもは、見る・聞く・触る・嗅ぐ・味わうの「五感」が特別に強く感じられたり、逆に気づきにくかったりする場合があります。これが、トイトレのつまずきになっているケースも少なくありません。
例えば、以下のような影響です。
触覚への過敏性
- 便座の冷たさや硬さが不快に感じられる
- トイレットペーパーの質感が苦手
- 手洗い時の水の温度や石鹸の泡の感触が苦手
聴覚への過敏性
- 水を流す音が怖い
- 換気扇の音が気になる
- 他の人がトイレを使う音に敏感
視覚的な要素
- トイレの照明が眩しすぎる、または暗すぎる
- 便器の形や色に違和感を覚える
- トイレの空間全体に圧迫感を感じる
上記のような場合、特性を踏まえた環境の工夫や、段階的に感覚に慣れていくためのフォローで改善できます。
気持ちの切り替えが難しい

発達障害のある子どもは、注意の転換や活動の切り替えが苦手な場合があります。遊びに集中している際にトイレに誘っても、急に気持ちを切り替えるのが難しいため抵抗してしまうのです。
また、決まったルーティンや環境の変化にも敏感な傾向があります。そのため、子どもにとって「トイレ=新しい習慣」という印象が抜けない間は、時間がかかりやすいかもしれません。
尿意や便意をうまく伝えられない

言語発達に遅れがある場合や身体感覚の認識が曖昧な場合、尿意や便意を感じても適切に伝えるのが難しくなります。また、感覚の鈍さから排泄の前兆に気づきにくかったり、逆に敏感すぎて違和感を嫌がったりするケースも少なくありません。
こだわりの強さ

特定の場所や時間、手順にこだわりを持つ子どもは、普段使っているオムツから新しいトイレという環境への変化を受け入れるのに時間がかかります。また、トイレットペーパーの触感や音、便座の感触などに過敏に反応し、トイレ自体を避けてしまいやすいのも特徴です。
身体的な発達の個人差

筋力や協調性、バランス感覚の発達に個人差があるため、便座に座る姿勢を保ったり排泄をコントロールしたりするのが難しい場合もあります。また、膀胱や腸の機能的な成熟も個人差が大きく、準備が整っていない状態でトイトレを始めてもなかなか進みません。
つまり、トイトレを始めるのは「子どもの体と心の準備が整ってから」といえます。
▼発達障害の子どものトイトレについてはこちらの記事でも解説しています

発達障害の子どもに効果的なトイトレアプローチ
「子どもの『心の準備』は、どんなふうに整えてあげたらいいの?」
発達障害の子どものトイトレは、その子なりの特性や感覚に合わせて段階的に「できる」を積み重ねていくのが成功の秘訣です。ここからは、発達障害の子どもに効果的なトイトレアプローチをご紹介します。
「段階的に」を意識する

発達障害のある子どもには、急激な変化よりも段階的なステップが効果的です。そのため、いきなりトイレで排泄を求めるのではなく「まずはトイレに入る」「便座に座る」「短時間過ごす」など、小さな目標から始めましょう。成功体験を積み重ねると子どもの自信につながり、次のステップへの意欲も高まります。
こだわりが強い場合は安心できるルールを作る

「決まっている状態」が心地よい子どもには「いつも同じ流れ」でトイレに行く習慣を作ってあげると安心できます。
- 「起床後」「食後」「就寝前」などトイレに行く時間を決める
- 決まった手順で排泄を進める
- 使うトイレットペーパーの枚数を決める
- トイレの後の手洗いの手順を統一する
安心できるルーティンがあると、変化への不安が軽減されます。
遊びに集中しすぎてしまう場合は一定間隔で声掛け

集中力が高く切り替えが苦手な子どもには、定期的に声を掛けてみましょう。
- タイマーを使って一定間隔でお知らせする
- 「あと5分で区切りをつけよう」と予告する
- 視覚的なスケジュール表を使用する
急な中断ではなく予告をして「見通し」が立てば、心の準備ができてスムーズに移行しやすくなります。
トイレを「子どもの好きな空間」にする

トイレへの抵抗感を減らすため、子どもが興味を持てる空間作りを心がけましょう。
- 好きなキャラクターのポスターを貼る
- お気に入りの音楽を流す
- 踏み台を可愛いものにする
上記のように工夫してトイレが「楽しい場所」になれば、恐怖心ではなく期待感を持ってトイレに向かいやすくなります。
アイテムを活用してみる

特性に応じた適切なアイテムの活用も、トイトレをスムーズに進めるためのコツです。
排尿記録表
視覚的に成果が分かる記録表は、子どものモチベーション向上に効果的です。
- 成功したらシールを貼る
- カレンダー形式で記録する
- 「座れた」「出た」「伝えられた」など段階別に色分けする
達成感を味わいながら、自然と習慣化を促進できます。
着脱しやすい衣類
「トイレではなく、そもそも「衣類を脱ぐ・履く」の動作が苦手」というケースも少なくありません。そのため、以下のような着脱しやすい衣類を選んであげるのも一つです。
- ウエストゴムのズボンやスカート
- ボタンやファスナーを避ける
- 足首がもたつかない丈のズボン
DFree
排尿のタイミングを事前に通知するDFreeの活用も、発達障害のある子どものトイトレにおすすめです。DFreeは、超音波センサーを使用して膀胱内の尿のたまり具合をリアルタイムで計測し、10段階の数値で教えてくれます。
子どもの尿意を「見える化」できるため、子どもがおしっこのタイミングを理解しやすくなるのが魅力です。おしっこが溜まったことを把握しながらサポートできるため、親子どちらにとっても気持ちよくトイトレができます。
▼トイレに行きたがらなくてお困りの家庭でDFreeを使用してみた体験談はこちら

大切なのは「親も焦らない」こと

「周りの子はもうオムツが取れているのに…」「いつになったらできるようになるの?」
トイトレは個人差が大きいとわかりつつ、そう焦ってしまうこともありますよね。「私のやり方が悪いのかな」「もっと上手にサポートできればいいのに」とプレッシャーを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに発達特性があると、他の子どもよりもトイトレに長い期間が必要な場合があります。
しかし、それは決して子ども本人やサポートをする側のせいではありません。他の子どもと比較せず、わが子のペースを大切にしてあげてください。
小さな成長も見逃さず、できたことを認めて褒めることで、親子共に前向きに取り組みやすくなります。
子どもに寄り添ったトイトレで少しずつ成長を
子どもには、子どもなりのペースがあります。発達がゆっくりな子どもの場合「これでいいのかな」と不安になることもあるでしょうが、大丈夫です。
その子らしさを理解して「昨日より少しトイレに興味を示してくれたね」「今日は服を着たままだけど座れたね」と、小さな変化を一緒に喜んでいくことから始めてみてください。「できた!」という笑顔をわかち合いながら、親子で成長する時間を大切にしていきましょう。
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今、1,000組以上の親子を見てきた排泄支援の専門家による『トイトレの進め方』講座を開催しています。
【登壇者】理学療法士・公認心理師 髙橋賢太郎先生
横浜市の療育センターで15年、発達障害や肢体不自由児の療育に従事。制作に携わった排泄支援ハンドブック「こころと体に合った排泄スタイル」はキッズデザイン賞を受賞。理学療法士と公認心理師の双方の視点から、子どもと家族を包括的に支援する専門家。

この講座でわかること
- 言葉で伝えられない子への具体的なアプローチ
- 今日からできる排せつ支援の工夫
- トイトレを始めるタイミングの見極め方
- 焦らず進めるための考え方 など
“その子に合わせた進め方”を、排泄支援の専門家が解説します。
・講師は、1,000組以上の親子を見てきた排泄支援の専門家(理学療法士 兼 公認心理師)
・たった30分の無料講座
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みんなのトイトレ体験談
▼【知的障害・4歳女の子】のトイトレ事例
▼【夜尿症・8歳男の子】のトイトレ事例

▼【先天性疾患/体幹機能障害・7歳女の子】の活用事例

▼DFreeについてはこちらの記事で詳しく解説しています!





