日常的にオムツを使用しているご家庭にとって「におい」の問題は悩みになりやすいものです。排泄ケアは毎日のことだからこそ、においが強いと子どもも大人も負担を感じやすくなります。
においのケアは単なる消臭ではありません。子ども自身の不快感を減らし、保護者の心理的な負担を軽くするという意味でも、排泄支援の大切な要素です。
高価な専用品を買わなくても、家にあるものや少しの工夫でできる対策は多くあります。この記事では、今日から実践できる身近なにおい対策を具体的に紹介します。
なぜにおいのケアが排泄支援において大切なの?

排泄のにおいを適切にケアすることは、排泄そのものへの印象や介助する側の負担にも関わる重要なポイントです。
ここでは、排泄支援の視点からにおいケアが大切とされる理由を整理します。
においは強い不快感として記憶に残りやすいため
においは五感の中でも、感情や記憶と結びつきやすい感覚とされています。そのため、強いにおいを不快だと感じると、その体験が記憶に残りやすくなるのです。
排泄のたびに強いにおいを感じる状況が続くと「排泄=臭くて嫌なもの」という印象が残ることがあります。こうした印象が積み重なると、オムツ交換や排泄ケアの場面で子どもが嫌がる原因になることも。
排泄時のにおいを少しでも軽減することは、子どもにとっての不快感を減らす意味でも重要です。
介助する保護者の心のハードルを下げるため
部屋に嫌なにおいがこもっていると、排泄ケアそのものに心理的な負担を感じやすくなります。においが強い環境では、オムツ交換のたびに気持ちが重くなると感じる保護者も少なくありません。
におい対策を行い、空間を整えておくことで、こうした抵抗感はやわらぎます。環境が整うことでケアに集中しやすくなり、子どもへの声かけや対応にも余裕が生まれるかもしれません。
本人の尊厳と自律への第一歩のため
排泄の場面でも、自分の周囲が清潔で快適な状態であることは大切です。心地よい環境は安心感につながり、子どもにとっても落ち着いて過ごしやすい状態になります。
「不快ではない状態」が当たり前になることで、排泄に対する抵抗感が減り、自分らしく過ごすための土台が整います。排泄支援において環境を整えることは、自律への第一歩ともいえるでしょう。
排泄のにおいケアの基本
排泄のにおい対策の基本は、強い香りでごまかすのではなく、においの元に直接対処することです。そのため「においを外に漏らさないこと」と「におい成分を吸い取ること」を優先することが重要です。
排泄物のにおいに対して強い芳香剤を重ねると、においが混ざり合い、かえって不快な混合臭になることがあります。香りで覆い隠すよりも、においの発生源を減らす対策を先に行うことが大切です。そのうえで、香りは必要に応じて控えめに使う程度にとどめるとよいでしょう。
トイトレ博士芳香剤は手軽に取り入れやすいものじゃが、まずはにおいを断ち切ることが大切なんじゃな!
身近なもので今日からできる!におい対策のアイデア
前述のように、におい対策で大切なのはにおいの元を密封し、吸着することです。ここでは、家庭にあるものでできる、すぐに取り入れやすい具体的な対策を紹介します。
新聞紙やチラシでオムツを包む


使用済みのオムツを丸めて新聞紙やチラシで包み、そのままゴミ箱に入れるだけでも、においの漏れを減らせます。
新聞インクに含まれる炭は、におい成分を吸着するといわれており、新聞紙やチラシでオムツを包むことで、においの軽減が期待できます。
特別な道具がなくても取り入れやすい、手軽な方法の一つです。
パンの空き袋を消臭袋として再利用する
パンの袋に使用済みオムツを入れて口をしっかり結ぶことで、においを閉じ込めやすくなります。
食パンの袋などに使われるポリプロピレン(PP)という素材は、一般的なポリ袋よりもにおいの成分が外へ漏れにくい性質があります。そのため、オムツのにおいを軽減できるのです。
家庭で出る袋を保管しておけば、防臭袋の代わりとして活用することも可能です。
ゴミ箱に重曹を振りかける
排泄物のにおいは酸性の成分を含むため、アルカリ性の重曹を使うことで中和が期待できます。
オムツ用ゴミ箱の底に大さじ1〜2杯程度の重曹を入れておいたり、オムツを捨てるたびに少量振りかけたりすると効果的です。
乾燥させた茶殻やコーヒーのカスを消臭剤にする
お茶の茶殻やコーヒーのカスにはアンモニアを吸着する性質があり、排泄物のにおいの軽減にも活用できます。
使用方法は、飲んだ後の後の茶殻やコーヒーのカスを乾燥させてだしパックなどに入れるだけ。それをオムツ用ゴミ箱のフタの裏などに設置することで、簡易的な消臭剤として利用できます。
ネットで買える!におい対策に使えるアイテム
家庭でできる対策だけでなく、におい対策専用のアイテムを使うとさらに効果的です。
ここでは、おすすめのにおい対策専用のアイテムを紹介します。
消臭袋
▼オムツがにおわない袋のおすすめはこちらの記事でもまとめています


消臭スプレー
ゴミ箱



ゴミ箱に溜めすぎず、1日に1回は屋外のゴミ箱へ移動させるなど、部屋の中ににおいの元を置き続けない工夫をすることも大切です。
▼ゴミ箱の選び方はこちらの記事でも解説しています


オムツ交換時のにおいを軽減する空間の工夫
オムツ交換のにおいを完全に防ぐことは難しいものの、空気の流れを整えたり、においが残りやすい物の配置を工夫したりすることで、広がり方を抑えることは可能です。
ここでは、オムツ交換のときに取り入れやすい環境づくりの工夫を紹介します。
空気の通り道を作ってからオムツを開ける
オムツを開けたときのにおいを外に逃がすため、事前に空気の流れを作っておくと効果的です。具体的には、窓を開けたり換気扇を回したりしてからオムツ交換を行います。



子どもに直接冷たい風が当たらないよう、風の向きや位置には注意が必要です。
布製品へのにおい移りを防ぐ
カーテンやクッション、ラグなどの布製品は、においを吸い込みやすい性質があります。オムツ交換を行う場所の近くに置くと、におい移りが起こることがあるため、周辺にはできるだけ布製品を置かないようにすると安心です。



動かせない場合は、定期的に洗濯をしたり、除菌・消臭スプレーを使ったりしてケアするとよいぞぃ。
排泄物で汚れた衣類のケア方法


排泄物で衣類が汚れてしまった場合にもにおいが気になるもの。そんな時は、、洗い方を少し工夫することでにおいも汚れも落としやすくなります。
ここでは、家庭でも取り入れやすい基本的な3つのケアの方法を紹介します。
1.ぬるま湯で予洗いする
固形物を取り除いたあとにぬるま湯で予洗いをすると、においと汚れが落ちやすくなります。
この時、40度以下のぬるま湯で洗うように注意しましょう。便や尿に含まれるタンパク質は、50度以上のお湯で固まってしまう性質があるためです。
2.漬け置き洗いで汚れとにおいを落とす
予洗いをしたあと、ぬるま湯に洗剤や酸素系漂白剤を入れて1〜2時間ほど漬け置きしてみましょう。漬け置きをすることで汚れが分解されやすくなり、臭いの軽減や除菌といった効果も期待できます。
3.日光に当てて乾かす
洗濯後は、できるだけ日光に当てて乾かします。紫外線には菌を減少させる働きがあるため、においの発生を抑える効果があります。また、黄色い汚れも紫外線によって分解されやすくなります。
心地よい環境で家族みんなの笑顔を増やそう
排泄ににおいがあるのは自然なことですが、少しでもにおいを軽減する工夫を重ねていくことで、本人も家族も過ごしやすい環境を目指すことができます
また、ケアを通じて環境を整えることは、子どもへの思いやりや安心感にもつながります。
家庭によって続けやすい方法は異なるため、無理のない範囲で、少しずつ生活の中に取り入れてみてください。
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