

同じ年齢の子はトイレでうんちができているのに、なぜうちの子だけできないの?



もしかして発達障害と関係がある?
トイレでうんちができない子どもの対応に悩んでいる際、あれこれ試してみても変化が見えず「育て方が悪いのかも」「もしかして発達障害があるのかも」と一人で抱え込んでしまうこともあるのではないでしょうか。
この記事では、トイレでうんちができない原因と発達障害との関係、そして今日から試せる具体的なサポート方法を解説します。「どうすればいい?」と悩んでいる方は、ぜひお読みください。
トイレでうんちができない子どもは珍しくない


トイトレがスムーズに進む子どもがいる一方で「おしっこはトイレでできるのにうんちだけはオムツやパンツの中でしてしまう」というケースは珍しくありません。一般的に4〜5歳ごろまでにはトイレでうんちができるようになるとされていますが、それ以降でもできない子どもは一定数います。
しかし「トイレでうんちができない=育て方が悪かったり、子どもがサボっていたりするから」ではありません。子どもの発達には一人ひとりのペースがあり、それに合わせた工夫を積み重ねていくのが大切です。
トイレでうんちができない子どもは発達障害?



頑なにトイレでうんちをしようとしないけど、もしかして発達障害?
そのように心配する保護者の方もいるかもしれません。たしかに、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)などの発達障害は、感覚の過敏さやこだわりの強さ、注意の切り替えの難しさなどの特性が見られやすいのが特徴です。
そのため、トイレという刺激の多い空間が苦手だったり「オムツでするルーティン」を変えることへの強い抵抗感があったりと、トイレでうんちをする難しさに直接つながっているケースもあります。
とはいえ、トイレでうんちができないからといって必ずしも発達障害があるとは限りません。発達障害の診断がついてない子どもにも、同じような困りごとはよく見られます。



まずは「なぜこの子にとって難しいのか」を理解することじゃ
トイレでうんちができない理由
トイレでうんちができない背景には、発達障害の特性以外にも多くの子どもに共通する原因があります。ここでは、主な5つの理由を解説していきます。
便秘や排便時の痛みがトラウマになっているため
発達障害の有無にかかわらず、多くの子どもに共通して起こりうる原因のひとつが、便秘による痛みの体験です。
一度でも「うんちを出すのが痛かった」という経験があると「またあの痛みが来るかも」という恐怖から便意を我慢するようになります。その結果、限界になったときにオムツやパンツの中に出てしまうのです。
特に発達障害の特性がある子どもは、痛みや不快感への感覚過敏から、一度の痛い体験がより強烈な恐怖記憶として残りやすい傾向があります。
感覚特性があるため
トイレは、便座の冷たい感触や水が流れる音、独特のにおい、個室の閉塞感などのさまざまな刺激が集まった場所です。感覚が過敏な子どもにとっては、これらの刺激が強すぎて「トイレにいること自体がつらい」と感じてしまう場合があります。
さらに、おしっこと比べてうんちはトイレに長くいる必要があるため、感覚過敏のある子どもにとってはより苦痛を感じやすい状況です。これは「わがまま」ではなく、感覚の受け取り方の違いによるものといえます。
便意の感覚がわかりにくいため
おしっこと比べて、うんちは「出したい」という便意の感覚が子どもにとってわかりにくい場合があります。
特に発達障害で感覚鈍麻がある場合、腸の動きや直腸に便が溜まった感覚に気づきづらく「そろそろ出したい」というサインを自覚しにくいのが特徴です。そのため、便意を感じること自体が難しく、気づいたときには間に合わないというケースも珍しくありません。
不安や恐怖感があるため
大人にとってはトイレでの排泄は当たり前ですが、子どもにとっては「トイレに落ちてしまうかも」「うんちが出るときの感覚が怖い」など、独自の不安を感じていることもあります。その不安がトイレへの抵抗感につながっているのです。
特に不安を感じやすい特性がある子どもは、一度でも怖い体験や失敗した経験があると、そのイメージがなかなか消えません。その結果、トイレへの恐怖心が残ってしまいやすい傾向があります。
こだわりや切り替えの難しさがあるため


遊びに集中していてトイレへ行くのを強く嫌がったり、長く続けてきた「うんちはオムツでする」というルーティンをなかなか手放せなかったりするケースも多いものです。その場合、無理に変えようとすると強い抵抗感が生まれ、かえってトイレへの拒否感が強まってしまう場合があります。
特に発達障害のある子どもの場合、切り替えの苦手さやこだわりの強さが顕著に出やすい傾向があります。こうした行動は「言うことを聞かない」のではなく、特性からくる困りごとです。
▼発達障害の子どものトイレのこだわりについてはこちらの記事でも解説しています


トイレでうんちができない発達障害児に試せる具体的なサポート方法
トイレでうんちができない原因や特性が整理できたところで、ここでは今日から試せる5つのサポート方法を紹介します。子どもの様子を見ながら、できそうなことからひとつずつ取り入れてみてください。
1.子どもが安心できるトイレ環境に整える


まず取り組みやすいのが、トイレの空間そのものを子どもにとって安心できる場所にすることです。たとえば、以下のような工夫が有効です。
- 便座の冷たさが苦手な場合は便座カバーを使う
- 水の音が怖い場合はイヤーマフを活用する
- 踏み台を置いて足裏を安定させる
- 好きなキャラクターのグッズをトイレに飾る など
大切なのは、子どもがトイレは安全な場所と感じられるようなサポートです。特に、感覚過敏のある子どもには、刺激を減らした環境づくりが安心感につながります。


2.排泄のサインを一緒にキャッチする練習をする
便意に気づきにくい子どもには、身体のサインを言葉にして伝える練習も重要です。たとえば「おなかがもぞもぞしてきたらうんちのサインだよ」と具体的に伝えると、子ども自身が便意に気づきやすくなります。感覚鈍麻がある子どもにとっては、こうした言語化のサポートがとても有効です。
また、腸の動きが活発になりやすい食後のタイミングでトイレに誘ってみるのも効果的といえます。



毎日決まった時間にトイレに座る習慣をつけると、排泄のリズムが整いやすくなるんじゃ
3.段階的にトイレに慣れさせる
いきなりオムツなしを目指すのではなく、小さなステップを積み重ねてトイレに興味を持たせるのも、子どもの不安を和らげられる方法です。特に、切り替えが苦手だったり、こだわりが強かったりする子どもには、急な変化を求めず段階的に進めるのが大切です。
たとえば
- まずはオムツを履いたままトイレに座ってみる
- 慣れてきたらトイレの中でオムツにする
- 次はオムツを少し下げた状態で座ってみる
など、段階をゆっくり踏んでいくと、子どもが無理なく次のステップへ進みやすくなります。
4.成功体験を積み重ねて自信につなげる


たとえ偶然でもトイレでうんちができた際には、ストレートに喜びを伝えると子どもの自信になります。一方で、失敗した際に感情的に叱ってしまうとトイレへの恐怖心をさらに強めてしまうことも。失敗した時でも「また次やってみようね」と前向きな言葉をかけるとよいでしょう。
ご褒美シールなど、視覚的に「できた」を確認できる工夫を取り入れると、モチベーションを保ちやすくなります。



小さな一歩を認め続けるのが、長い目で見て大きな前進につながるんじゃな
5.専門家や支援機関に相談する
専門家の力を借りるのも大切な選択肢です。一人で抱え込まず、保育園・幼稚園や小学校の先生、小児科医、かかりつけの療育機関など、子どものことをよく知る人に相談してみてください。
「発達障害かどうかを調べたい」という目的だけではなく「この子に合ったトイトレの進め方を一緒に考えてほしい」という相談でも、新しいヒントやアドバイスが得られる場合があります。
相談するのは、保護者にとっても気持ちを楽にする一歩だね
トイレでうんちができない場合は焦らず子どものペースに合わせたサポートを
トイレでうんちができない場合、大切なのは「早くできるようにする」ことよりも、その子どもにとっての困りごとを理解して、安心できる環境と小さな成功体験を積み重ねていくことです。
もしも発達障害との関連が気になる場合は、一人で抱え込まず、小児科や療育機関などの専門家に相談するのも大切な選択肢です。焦らず、子どものペースに寄り添いながらサポートを続けていきましょう。
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