「トイレに誘っても嫌がる」「入り口で泣いてしまう」そんなお悩みはありませんか?子どもにとって、トイレは「狭い」「音が響く」「何が起こるかわからない」といった不安を感じやすい場所です。
そのようなときは、トイレ空間を子どもがを安心して過ごせる好きな場所にすることに注目してみましょう。
本記事では、子どもが安心できる気持ちのよいトイレ空間づくりのヒントをご紹介します。
トイレを気持ちの良い空間に変えるために注目したい事

トイレ環境を整える前に、まず考えたいのが「子どもが不安に思う要素はなにか」という点です。大人にとっては何気ないトイレ空間も、子ども目線で見ると、下記のような不安を感じやすい要素がいくつもあります。
・照明が暗い、またはまぶしすぎる
・水の流れる音や換気扇の音
・冬の寒さや夏の暑さ
・便座に座ったときに姿勢が安定しない
これらに加えて、特性のある子どもでは、不安につながりやすい要素がさらに増えることがあります。
例えば、感覚の過敏さがある場合、明るすぎる照明や大きな音が強い負担になることがあります。また、「次に何が起こるかわからない」「いつ終わるかわからない」といった見通しの立たなさが、不安を強める原因になることもあります。
トイレを気持ちの良い空間にするためには、「何をさせるか」ではなく、「何が怖いのか」「どこで不安になるのか」を子どもの目線で整理することが大切です。
トイトレ博士子どもの不安ポイントを理解すれば、それに合わせた対策ができるんじゃ。
【ポイント1】照明を心地よい明るさに調節する・照明の調整
照明は、トイレの印象を左右する要因の1つです。明るすぎる白色の光は落ち着かない、目が疲れると感じる子どももいます。
電球を暖色系に変えたり、少し明るさを落としたりすることで、空間全体がやわらぎ、入りやすくなることがあります。
「暗くしすぎない」「まぶしすぎない」というバランスを意識し、子どもが落ち着いて過ごせる明るさを探してみましょう。
【ポイント2】身体を安定させて「落下の恐怖」をなくす


便座に座ったときの不安定さは、子どもにとって大きな恐怖につながります。足が床につかない状態では踏ん張ることができず「落ちてしまいそう」という感覚が強くなるのです。
身体の安定を高めるために、次のような工夫をしてみましょう。
しっかり足がつく高さの踏み台を設置する
足の裏が地面にしっかりとつくように踏み台を設置すると、便座に座った時に足がぶらぶらせず、安定します。
特に、便器を囲むコの字型の踏み台は、足を置ける面積が広く、安定しやすいのでおすすめです。
▼踏み台についてはこちらの記事で詳しく紹介しています


身体に合った補助便座を使う
子どもにとって大人用トイレの便座の穴は大きく、お尻が落ちそうな感覚になります。そこで、子ども用の補助便座を活用することで、落ちそうな不安感を軽減できます。
前に持ち手があるものは安心感が高まりますが、自分での乗り降りを考える場合は横に持ち手があるタイプが使いやすいでしょう。
▼補助便座についてはこちらの記事で詳しく解説しています


手すりを活用する
手すりを活用するのもおすすめです。トイレに座った際に握れる場所があるだけで、姿勢を保ちやすくなり、安心感が大きく変わります。
【ポイント3】音・匂い・温度への配慮をする
トイレの不快感は、目に見えるものだけではありません。音や匂い、温度といった要素も、子どもにとっては大きなストレスになります。
それぞれの要素に対して、以下のような対処ができます。
- 音:自動洗浄の設定をオフにする、換気扇の使用を控える
- 匂い:匂いの強い芳香剤を避ける、子どもが嫌がらない程度の芳香剤の使用にとどめる
- 温度:便座の暖房を使う、便座シートを貼る、ヒーターやサーキュレーターの使用
▼感覚過敏への対策はこちらの記事で詳しく解説しています


【ポイント4】「トイレ=好きな場所」と思える仕掛けをつくる


トイレに子どもの好きな要素をとりいれて、自分から進んでいきたいと思えるトイレを作る工夫も大切です。
扉や壁、座った状態で目に入りやすい位置に、好きなキャラクターやイラストを貼ることで、「自分を歓迎してくれる場所」という印象を持ちやすくなります。
また、トイレにいる間だけ楽しめる絵本や、小さなおもちゃを用意するのも1つの方法です。トイレ専用のおもちゃを決めて、部屋には持ち出さないルールを決めておくと、トイレに行く動機づけになります。
トイレに行けたこと自体を肯定的に受け止める関わりも重要です。「座れた」「入れた」それだけで十分です。「座れたね」「トイレに入れたね」などと行動を言葉にして褒める、ぎゅっとする、タッチするなどして、トイレに行けたことを十分認めてあげましょう。
【ポイント5】見通しをたてられる工夫をする
「次に何をするのか」「いつ終わるのか」が分からない状態では、不安が強まります。そこで役立つのが、見通しを立てる工夫です。
たとえば、トイレの手順をイラストで示し、壁に貼っておくことで、行動の流れが分かりやすくなります。また、マグネットなどを使い、終わった工程を一目で確認できるようにするのも効果的です。
また、砂時計などを使って「砂が落ちたらおしまい」と終わりを示すと、時間の見通しが立ちやすくなり、安心につながります。
その子に合わせた「オーダーメイドのトイレ」を作ろう!
トイレ環境づくりに決まった正解はありません。大切なのは、子どもの反応を見ながら「合う・合わない」を確かめ、少しずつ調整していくことです。
トイレは、急に好きになる場所ではありません。けれど、「怖くない」「ここなら大丈夫かもしれない」という感覚は、環境の積み重ねで育っていきます。小さな一工夫から、安心につながるトイレ空間をつくっていきましょう。
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