

おしっこはトイレでできるのに、どうしてうんちだけは嫌がるの?



オムツを履くまで我慢してしまって、なかなか進まない…
トイトレのゴールが見えてきたはずなのに、うんちの壁にぶつかって足踏み状態になると、焦りや疲れを感じてしまいますよね。
実は、子どもがトイレでのうんちを拒否するのには、大人には想像しにくいさまざまな理由があるのです。それを理解して、ほんの少し環境を整えてあげるだけで、子どもは自分から「やってみる!」と勇気を出せるようになります。
この記事では、トイレでうんちができない原因への対策から、親子でリラックスして取り組める練習のコツまでを分かりやすくまとめました。
子どもがトイレでうんちができない原因


子どもがトイレでうんちができないと、「やる気がないのでは」「甘えているのでは」と感じてしまうことがあります。ですが実際には、身体の使い方や姿勢、感覚の違いなど、子ども自身でコントロールしにくい理由が隠れているのかもしれません。
まずは、よくある原因を知るところから始めてみましょう。
1.足を踏ん張れないから押し出す力が入らない
うんちを出すには、お腹に力を入れて踏ん張る必要があります。しかし、子ども用の便座に座ると足が床につかず、宙に浮いてしまうことも。
支えがない状態では力が入りにくく、出したくても出せない感覚になります。
2.腸と肛門の角度が曲がって通りにくくなっている
うんちの出やすさには、腸と肛門の角度が大きく関係しています。足が浮いたままの姿勢では、腸と肛門の角度が整いにくく、うんちが出づらくなります。逆に、足がしっかりつき、膝がお腹より少し高い位置に来る姿勢になると腸と肛門の角度がゆるやかになり、出しやすくなるのです。
3.オムツのときと姿勢が違いすぎて不安を感じる
これまでオムツの中で立ったりしゃがんだり好きな姿勢で出していた子どもにとって、便座に座る姿勢はまったく別のものです。
いつもと違う姿勢で出すことに違和感があり、「ここで出しても大丈夫なのか」という不安につながることがあります。慣れている感覚を求めて、うんちのときはオムツを吐きたがる子どもも珍しくありません。
4.音や水の跳ね返りが怖くて集中できない
うんちが水に落ちる音に驚いたり、水が跳ねる感覚を怖がったりする子どももいます。大人にとっては自然なことでも、子どもにとっては予想できない出来事です。
「ここで出したらどうなるのか分からない」という不安があると、安心して力を抜くことができないのです。
トイレでうんちができない子どもにどう関わる?


トイレでうんちができない原因が分かっても、「ではどう接すればいいのか」と迷うことがあるでしょう。ここでは、日々の声かけや対応のポイントを整理します。
「どうしてできないの?」と焦る気持ちも子育てを頑張っている証拠
おしっこがトイレでできるようになったのに、うんちだけできないと、「ここまで来たのに、どうしてうんちだけ…」と感じることがあります。毎日向き合っているからこそ、進まない時間が長く感じてしまうものです。
「早くできるようになってほしい」と思うのは、ごく自然な気持ちです。まずは、その気持ちがあることを責めなくて大丈夫。
自分の中の焦りを否定せずに「今はそう思ってしまうよね」と自分の気持ちを一度受け止めるだけで、子どもにかける言葉や表情が少しやわらぎます。それが結果として、子どもにとっても安心できる空気につながっていきます。
「できない」ではなく「慎重に成長している」と捉え直す
子どもにとって、慣れない場所でうんちをすることは、大人が思う以上に勇気がいることです。
トイレで出せないのは、親を困らせたいからではありません。「いつもと違う」「なんだか怖い」と感じながら、自分なりに確かめている途中で止まっている状態とも言えます。
歩き始めるまでに個人差があるのと同じで、排泄の慣れ方にもそれぞれのペースがあります。今進んでいないように見える時間も、子どもにとっては大切な準備の時間です。
出させることよりも安心できる環境づくりを優先する
トイレでうんちを出す練習に何度もチャレンジしていると「今日こそ出してほしい」と思ってしまうことがあります。しかし、力を抜けないと、うんちは出にくいものです。
まずは「どうしたら安心して座れそうかな」「何が嫌なのかな」と、子どもの立場で考えるところから始めてみましょう。
踏み台を置いてみる、オムツのまま座ってみる、短い時間だけ座る。そんな小さな試し方を重ねていくうちに、子どもにとって「ここでも大丈夫かもしれない」と思える瞬間が少しずつ増えていきます。
トイレでの成功体験を作る!今日からできる練習のコツ
ここからは、具体的な練習方法を紹介します。
全部を一度にやろうとせず、できそうなものを一つ試すところからで十分です。うまくいった体験が一度でもあると、子どもの気持ちは大きく変わります。
踏み台を置いて安定した姿勢を作る


まず最初に見直したいのが姿勢です。便座に座ったとき、足が床や踏み台につき、膝がお腹より少し高くなる高さが目安です。
足がしっかりつくと、身体に力が入りやすくなり、「踏ん張れない感じ」が減ります。また、肛門と腸の角度がゆるやかになり、うんちが出しやすくなります。
市販の踏み台で高さが足りない場合は、牛乳パックなどで調整するのもおすすめです。



姿勢が不安定な様子があるなら、まずは姿勢を整えるところから始めてみてください。
▼おすすめの踏み台はこちらの記事で紹介しています


オムツを履いたままトイレで出してみる
段階を分けて練習するのも一つの方法です。
まずは、うんちのサインが見えたら、オムツを履いたままトイレの中に入るところから始めます。最初は便座には座らず、立ったまま出して構いません。「うんちはトイレでする」という場所との結びつきを作ることが目的です。
トイレの中でうんちが出せるようになったら、次はオムツを履いたまま便座に座ってみます。足が浮くと力が入りにくいので、踏み台を置いて足裏がつく姿勢を整えます。ここでは「座る姿勢で出す」ことに慣れる段階です。
座った姿勢でうんちをすることに抵抗がなくなったら、いよいよオムツを外して便座に座ってみましょう。
一歩ずつ段階を追って進めることで、「ここで出しても大丈夫かもしれない」という安心感につながります。
絵本や動画ですっきりする仕組みを理解する
うんちに対する不安が強い子どもには、絵本や動画が役立つことがあります。言葉だけで説明するより、イメージが持てる方が安心できる子どもも多いものです。
たとえば、絵本や子ども向けの動画を用いて「うんちは身体から出ていくもの」「出たらお腹が楽になる」という流れを視覚的に理解できると、「うんちができることは怖いこと」ではないと受け止めやすくなります。
▼トイトレにおすすめの絵本はこちらから


出そうなギリギリで連れていく
オムツでうんちしそうな様子が見えたタイミングで、トイレに誘ってみる方法もあります。静かになる、動きが止まる、表情が変わるなど、排泄前のサインが見えてきたら声をかけてみます。
ただし、長く我慢させると便秘につながることがあるため、うまくいかない日は無理に続けなくて大丈夫です。トイレで出ない日はオムツで出しても問題ありません。



ここで紹介した方法を試しながら、時には組み合わせて練習してみるのがおすすめじゃ



筆者の子どもは2人とも、最後までトイレでうんちができませんでした。すでに踏み台は設置していたので、ギリギリで連れていく作戦が一番効果的でした
わが子の「できた!」をゆっくり待とう
うんちのトイトレは、排泄の姿勢が整うこと、安心できること、タイミングが合うことの3つが重なったときに進みます。ある日突然、急にできるようになることも珍しくありません。
この記事を参考に、できる事から一つずつ練習してみてください。すぐに結果が出なくても大丈夫。環境を整えて、小さな練習を続けながら、わが子の「できた」をゆっくり待ってみてください。
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