
ADHDの診断を受けた我が子が、何度教えてもトイレで失敗してしまう



周りからはしつけの問題だと言われてつらい
そんな悩みを抱えている保護者の方は少なくありません。毎日の洗濯や着替えに追われて睡眠時間も削られるなかで、自分の関わり方が悪いのではないかと自信をなくしてしまうこともありますよね。
この記事では、ADHDの特性とトイレの困りごとの関係、そして具体的な対処法を解説します。
「子どもを責めずに、親子ともに楽になる方法が知りたい」と悩んでいる方は、ぜひお読みください。
ADHDの子どもがトイレで困りやすい理由って?



何度言ってもトイレに行ってくれない



トイレに誘って向かっていても、途中で忘れてしまうようだ
実は、これらはADHDの特性が関係しています。
ADHDは、アメリカ精神医学会の診断基準であるDSM-5において「不注意」「多動性」「衝動性」という3つの特性で定義されています。
たとえば、不注意の特性では、好きなことに没頭すると尿意や便意に気づきにくくなりがちです。多動性の特性では、じっと便座に座っているのが苦痛に感じられるでしょう。また衝動性により、トイレに向かう途中で別のものに反応して、トイレにいくという目的自体を忘れてしまうケースもあるのです。
これらは脳の特性によるもので、決して怠けやしつけの問題ではありません。
ADHDの子どもがトイレで困りやすいポイントと対処法
ここでは、ADHDの子どもが実際にトイレで困りやすいポイントと、その対処法を具体的に紹介します。できそうなものから試してみてくださいね。
トイレに行かない


ADHDの子どもは「好きなことには没頭できるものの、関心がないことには集中できない」という場合が多くあります。そのため、遊びや興味のあることをしていると、尿意や便意に気づきにくいのが特徴です。
保護者が「トイレは?」と声をかけても、その言葉自体が耳に入らなかったり、気づいたときにはトイレを我慢できない状態になっていたりする場合もあります。
▼対処法の例
- タイマーやスマートフォンのアラームを使って、一定時間ごとにトイレを促す
- おやつの前や外出の前など、遊びの区切りのタイミングで声をかける
- 「そろそろトイレ?」と問いかけるのではなく「一緒にトイレに行こう」と具体的に誘う
▼トイレめんどくさい…と感じるADHDの子どもへの対処法が知りたい方はこちら


トイレを忘れる
ADHDの子どもの場合、トイレへ移動する途中で他の刺激に反応して注意が逸れ、トイレにいくという目的自体を忘れてしまう場合があります。
また、保護者が「トイレって言ったよね?」と声をかけても、本人は覚えていないケースも珍しくありません。これは、注意が次々と別のものに移ってしまう特性によるものです。



廊下に置いてあるおもちゃや窓から見える景色、兄弟の声など、あらゆるものが刺激になるんじゃ
▼対処法の例
- トイレまでの道に矢印マークを貼る、トイレのドアに目立つ印をつけるなど「視覚的な手がかり」を活用する
- 「トイレカード」を持ってトイレに向かわせる
- 保護者が一緒にトイレまで付き添い、途中で気が逸れないようサポートする
じっと便座に座っているのが苦痛


多動性が強い場合、排泄時にじっと座り続けるのが苦痛で、出る前に立ち上がってしまうケースも珍しくありません。体が常に動きたがっているため、便座に座ったままでいる状態に強いストレスを感じるのです。
そのため「便座から立ち上がった直後におもらししてしまう」など、あと一歩のところでの失敗も起こりやすくなります。
▼対処法の例
- トイレに絵本を置いて、座る時間を楽しく過ごせるようにする
- トイレットペーパーの芯に好きなキャラクターの絵を貼るなど、目の前に興味を引くものを用意する
- 「10数えるまで座っていようね」など、座る時間の目安を具体的に示す
トイレが長い
衣服の着脱に時間がかかりやすいのも、ADHDの子どもがトイレで困りやすいことの一つです。
ボタンやファスナーなどの細かい作業に集中できない、ズボンの前後を間違える、片方の足だけ通して止まってしまう…など、着脱の途中で混乱し、トイレ自体に時間がかかってしまいます。



トイレに間に合ったのにズボンを下ろすのに時間がかかってしまい、結局おもらししてしまうケースも少なくないんじゃ
▼対処法の例
- ウエストゴムなど、着脱しやすい服装にする
- ズボンの前後がわかるように、好きなキャラクターのワッペンなどで目印をつける
- 着替えの練習をして「できた!」という成功体験を積み重ねる
流し忘れや拭き忘れがある
ADHDの特性があると、以下のような「トイレの一連の流れ」を整理して実行するのが困難です。
▼トイレの一連の流れ
1.尿意に気づく
2.トイレに移動する
3.ズボンを下ろす
4.便座に座る
5.排泄する
6.拭く
7.ズボンを上げる
8.流す
9.手を洗う
このような以下のような複数のステップのなかで、途中でどこまでやったかわからなくなったり、手順を飛ばしてしまったりします。一つひとつの動作は理解できていても、正しい順番でつなげるのに困難さを感じるのです。
▼対処法の例
- 「1. ズボンを下ろす」「2. 座る」など、トイレの壁にイラスト付きの手順表を貼る
- 最初は保護者が一緒に手順を確認しながら進め、徐々に子ども一人でできるステップを増やす
失敗への不安が強くなる
何度も失敗を繰り返すうちに、子ども自身もネガティブ思考になったり変化への対応がより難しくなったりします。その結果「また失敗したら」と不安が強くなり、トイレに行くこと自体を避けるケースも少なくありません。
「トイレ=失敗する場所・怖い場所」という認識が定着すると、トイトレそのものがさらに難しくなってしまいます。



子どもなりの防衛反応なんじゃな
▼対処法の例
- 失敗したら「次は一緒にトイレに行こうね」と前向きな言葉をかける
- 成功したら具体的に褒める
- 「トイレに行けた」だけでなく「トイレに向かおうとした」という過程も認める
▼トイトレの詳しいステップについてはこちらからご覧いただけます


保護者自身の負担を減らすために大切なこと





毎日のトイレ対応で疲れてしまって、どうしたらいいかわからない
そう感じている保護者もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは、ADHDの子どものトイレをサポートしていくうえで、保護者自身が少しでも楽になるための視点をお伝えします。
完璧を目指さない
トイトレには「◯歳までに完了するべき」という絶対的な基準はありません。特性を持つ子どもの場合、ゆっくり時間をかけて進めるのは自然なことです。
完璧を目指すよりも「今日は1回成功した」「昨日より少し早く気づけた」という小さな進歩を大切にしていけると、保護者自身の心も少し軽くなります。



子どもの成長はそれぞれのペースがあるんじゃな
周囲と情報を共有する
保育園や学校の先生にADHDの特性について伝え、タイマーや声かけなどの支援をお願いするのも一つの方法です。医師の診断書や発達検査の結果があれば、より具体的な配慮を得やすくなります。
子どもが過ごしやすい環境を一緒に作っていくパートナーとして、先生方と協力関係を築くのは大切なことです。



家庭と園・学校で同じ対応をすると、子どもの混乱も防げるんじゃ
アイテムを活用する
オムツやトレーニングパンツ、防水シーツなどを活用して洗濯や着替えの負担が減れば、保護者の心にも余裕が生まれやすくなります。また、イラストや絵カードなど視覚的支援も有効です。
さらに、排尿のタイミングを事前に通知するDFreeの活用も、ADHDの子どものトイトレにおすすめです。超音波センサーを使用して子どもの尿意を「見える化」できるため、おしっこのタイミングを理解しやすくなるのが魅力といえます。
おしっこが溜まったことを把握しながらサポートできるため、親子どちらにとっても気持ちよくトイトレが可能です。
▼DFreeの使い方やメリットについてはこちらの記事で詳しく解説しています


専門家への相談も検討する
家庭での工夫だけでは難しいと感じたら、小児科や発達支援センターなど専門家への相談も検討してみてください。専門家は、子ども一人ひとりの特性に合わせた具体的なアドバイスを提供してくれます。
すぐに直接的な解決につながらなくても、話を聞いてもらうだけで気持ちが楽になることもあるでしょう。



一人で抱え込まずにサポートを求めるのも、子どものためにできる大切なことの一つじゃ
ADHDの子どものトイレの問題は特性を理解して対処しよう
ADHDの子どもがトイレで困るのは特性によるもので、保護者のしつけや子どもの怠けが原因ではありません。それぞれに合わせた具体的な工夫を取り入れることで、少しずつ改善を目指せます。
大切なのは、完璧を求めすぎず、小さな成功を積み重ねていくこと。便利なアイテムや専門家のサポートも上手に活用しながら、焦らず、子どもの「できた!」を一緒に喜んでいきましょう。
【参考】DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル
https://www.psychiatry.org/psychiatrists/practice/dsm/updates-to-dsm
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▼【知的障害・4歳女の子】のトイトレ事例
▼【夜尿症・8歳男の子】のトイトレ事例

▼【先天性疾患/体幹機能障害・7歳女の子】の活用事例

▼DFreeについてはこちらの記事で詳しく解説しています!














